パソコンの近くで飲み物をこぼすなどしてパソコンが水没すると、電源が入らなくなってしまうことがあります。
データのバックアップを取っていない場合や、借り物のパソコンの場合、電源が入らないとかなり焦ってしまいますよね。
そこで今回は、パソコンが水没して電源が入らないときの対処法をご紹介します。
パソコンが水没して電源が入らないときの自分でできる対処法
パソコンが水没して電源が入らないときの自分でできる対処法は以下のとおりです。
- 電源を落とす
- 電源アダプターやバッテリーを取り外す
- 乾いた布で水分を拭き取る
- パソコンを逆さまにして乾いたタオルの上に置く
- 業者に修理またはデータ復旧を依頼する
パソコンが水没して電源が入らない場合、基本的にパーツの洗浄や交換が必要となるため、自分で直すことはできません。自分でできるのは、あくまで業者に修理またはデータ復旧を依頼するまでの「応急処置」です。
手順1:電源を落とす
濡れた機械に電気を通すとショートするのが簡単に想像できるように、パソコンも濡れた状態で電気を通すと簡単にショートします。まずはショートを防ぐために電源を落としましょう。
このとき、少しでも早く電源を落とすことが大事です。電源オプションからシャットダウンを選択するといういつもの手順で電源を落とすより、電源ボタン長押しで強制シャットダウンしたほうがタイムロスが少なくていいでしょう。
手順2:電源アダプターやバッテリーを取り外す
電源を落としても電源アダプターやバッテリーがつながったままだと絶対に通電しないとは言い切れません。電源を落としたら、すかさず電源アダプターやバッテリーを取り外しましょう。
ただし、バッテリーが取り外せないタイプのパソコンもあります。そういったタイプは電源アダプターを取り外すだけでOKです。
手順3:乾いた布で水気を拭き取る
電源アダプターやバッテリーを取り外したら、見える範囲で構わないので、乾いた布で水分を拭き取りましょう。
手順4:パソコンを逆さまにして乾いたタオルの上に置く
乾いた布で水分を拭き取ったら、パソコンを逆さまにして乾いたタオルの上に3日~1週間程度置いておきましょう。こうすると、キーボードの隙間に入り込んだ水分が自然と抜けていきます。
なお、タオルは水分の吸収具合を定期的にチェックし、必要に応じて取り替えましょう。濡れたままだとかえってパソコンに悪影響です。
手順5:業者に修理またはデータ復旧を依頼する
手順4までが自分でできる応急処置です。あとは業者に修理またはデータ復旧を依頼しましょう。

パソコンの修理業者やデータ復旧業者については後ほど詳しくご紹介します。
パソコンが水没して電源が入らないときにやってはいけないこと
パソコンが水没して電源が入らないときにやってはいけないことは以下のとおりです。
- 電源を入れる
- ドライヤーをあてる
- パソコンを分解する
正しく応急処置ができても上記のようなことをやってしまうと台無しです。直せたはずのものが直せなくなることもあるので十分注意しましょう。
電源を入れる
前述のとおり、パソコンが濡れた状態で電気を通すと簡単にショートします。十分乾燥させたと思ってもパソコン内部にはまだ水分が残っている可能性があるので、安易に電源を入れるのは危険です。
ドライヤーをあてる
ドライヤーを使えば早く乾燥させられそうですが、パソコンは熱に弱いので温風を送ることは故障につながります。
だからと言って冷風なら安全というわけではありません。ジュースやコーヒーなど水以外のものをこぼした場合、冷風を送ることで不純物がパーツにこびりついて取れなくなることがあります。
温風にしろ冷風にしろパソコンにとって良いものではありません。時間はかかりますが自然乾燥に徹しましょう。
パソコンを分解する
パソコンを分解して内部の水分を拭き取ろうとする人もいますが、パソコンを分解すると水分を拭き取る際にパーツを傷つけてしまうことや、メーカーの保証対象外になってしまうことがあります。リスクが大きいのでやめておきましょう。
水没して電源が入らないパソコンの修理を依頼できる業者
「このパソコンを今後も使い続けたい」という場合は、以下のような業者に修理を依頼しましょう。
- 家電量販店
- パソコンメーカー
- パソコン修理サービス
ただ、家電量販店に依頼してもパソコンメーカーやパソコン修理サービスに送られることがほとんどです。実質パソコンメーカーかパソコン修理サービスの二択になります。
パソコンメーカー
NECや富士通などのパソコンメーカーに依頼する場合、修理代は3万~5万円程度、修理期間は1週間~1ヶ月程度となっています。
通常のメーカー保証では水没は保証対象外のため、修理代は全額負担となります。
パソコン修理サービス
パソコン修理サービスに依頼する場合、修理代はメーカーの半額ほど、修理期間は即日~1週間程度となっています。
主要パソコン修理サービスは以下のとおりです。
水没して電源が入らないパソコンのデータ復旧を依頼できる業者
「パソコンは買い替えるとしても、データだけは救出したい」という場合は、パソコンのデータ復旧サービスに依頼しましょう。
パソコンのデータ復旧サービスについては以下の記事で詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。
まとめ
今回は、パソコンが水没して電源が入らないときの対処法をご紹介しました。
パソコンが水没して電源が入らない場合、基本的にパーツの洗浄や交換が必要となるため、自分で直すことはできません。
それでも応急処置として自分でできることはあります。一番重要なのは通電させないことですので、まだパソコンの電源が入ったままの場合は、一刻も早く電源を落としましょう。