WordPress本体のバージョンを更新する場合や、テーマを変更する場合、いきなり本番環境で行うと、不具合が発生したとき対応に追われてしまいます。
そんなときローカル環境があれば、あらかじめ問題がないか検証できるので便利です。
WordPressのローカル環境を構築できるソフトはいろいろありますが、おすすめは私も実際に使っている「Local」です。
今回はこのLocalでWordPressのローカル環境を構築する方法や、Localのデータをサーバーに移行する方法などをご紹介します。
Localとは?

Local(旧:Local by Flywheel)とは、WordPressのローカル環境を構築できるフリーソフトのことです。
- 初心者でも簡単にローカル環境を構築できる
- 複数のWordPressサイトを作成できる
- Webサーバー、データベース、PHPのバージョンを指定できる
- 外部からローカルサイトにアクセスできる
特に便利なのが、外部からローカルサイトにアクセスできるところ。
共有用URLを発行すればスマホやタブレットなど別デバイスでもローカルサイトにアクセスできるので、デバイスの違いによる表示崩れなどを見落とさずに済みます。
LocalでWordPressのローカル環境を構築する方法
それでは早速、LocalでWordPressのローカル環境を構築する方法をご紹介します。
手順1:Localをダウンロードする
Localの公式サイトにアクセスし、「OR DOWNLOAD FOR FREE」をクリックします。

ドロップダウンリストから、お使いのPCのOSを選択します。

上から順に名前、苗字、メールアドレスを入力し、「GET IT NOW!」を押します。電話番号は入力しなくてもダウンロードできます。

すると以下のような画面になり、ダウンロードが始まります。

手順2:Localをインストールする
ダウンロードが完了したら、exeファイルをダブルクリックして起動します。

以下のようなダイアログが立ち上がったら、そのまま「次へ」を押します。

次も特に変更せずそのまま「インストール」を押してOKです。

以下のような画面になったら、「完了」を押します。

手順3:LocalでWordPressサイトを作成する
続いてLocalでWordPressサイトを作ります。
「I have read and agree to LOCAL’S TERMS OF SERVICE」にチェックをつけ、「I AGREE」を押します。

以下のようなダイアログが立ち上がったら、「Turn on Error Reporting」または「いいえ」を押します(エラー報告を有効にするかどうかの確認メッセージです)。

右上の×を押します。

「CREATE A NEW SITE」を押します。

ローカルサイトの名前を入力して「CONTINUE」を押します。ローカルサイトへは「ローカルサイト名.local」でアクセスできるようになります。

「Preferred」を選択して「CONTINUE」を押します。

左から順にユーザー名、パスワード、メールアドレスを入力し、「ADD SITE」を押します。ここは本番環境と同じにしておくことをおすすめします。

画面が以下のように変わったらローカルサイトの作成完了です。

手順4:言語を日本語に変更する
続いて、管理画面から言語を日本語に変更します。
「ADMIN」を押します。

さきほど設定したユーザー名またはメールアドレス、パスワードでログインします。

「Settings」⇒「General」をクリックします。

「Site Language」から「日本語」を選択し、「Save Changes」を押します。これで日本語化完了です。

本番環境のデータをLocalに移行する方法
本番環境のデータをローカル環境に移行したい場合は、「All-in-One WP Migration」というプラグインを利用するのがおすすめです。All-in-One WP Migrationを使えば、画像データ、テーマ、プラグイン、データベースなどサイトのデータをまるごとエクスポート・インポートできます。
手順1:本番環境のデータをエクスポートする
本番環境でAll-in-One WP Migrationを有効化したら、「All-in-One WP Migration」⇒「エクスポート」をクリックします。

「エクスポート先」から「ファイル」を選択し、wpressファイルをダウンロードします。

手順2:本番環境のデータをローカル環境にインポートする
続いてローカル環境に移動し、こちらでもAll-in-One WP Migrationを有効化します。有効化したら「All-in-One WP Migration」⇒「インポート」をクリックします。

さきほどダウンロードしたたwpressファイルを画面にドラッグ&ドロップします。

「開始」を押します。

「完了」を押します。これでインポート完了です。

インポートが完了すると、ローカル環境のログイン情報が本番環境のものに書き換わります。ローカル環境のログイン情報が本番環境と異なる方は注意しましょう。
なお、データサイズが300MBを超える場合はインポートできません。以下の記事でご紹介している対処法をお試しください。
Localのサイトをスマホで確認する方法
Localのサイトをスマホで確認したいときは、まず対象のサイトを選択した状態で「Enable」をクリックします。

するとこのように、「Live Link」「Usename」「Password」が発行されます。スマホで「Live Link」にアクセスし、「Usename」と「Password」を入力すると、スマホでローカルサイトを確認することができます。

リンクを無効化したいときは「Disable Live Link」をクリックしましょう。リンクを有効化したくなったらまた「Enable」をクリックすればOKです。

Localのデータをサーバーに移行する方法
Localのデータをサーバーに移行するときも「All-in-One WP Migration」を使います。手順は以下のとおりです。
- ローカル環境のデータをエクスポートする
- ローカル環境のデータを本番環境にインポートする
ローカル環境と本番環境が逆になっただけで、基本的な手順は本番環境のデータをローカル環境に移行するときと同じです。さきほどの「本番環境のデータをLocalに移行する方法」を参考に進めてください。
データをサーバーに移行できるか不安な方へ
新規サイトの準備や新しいテーマの検証でローカル環境を使おうと考えている方で、データをサーバーに移行できるか不安な方は、ローカル環境ではなく本番環境を使いましょう!
本番環境でもプラグインやレンタルサーバーのアクセス制限機能を使えば非公開にできます。すでにアクセスのあるサイトの場合、非公開にしている間はアクセスが止まってしまうので機会損失になりますが、修正後は非公開から公開に切り替えるだけでいいのでデータを移行するより簡単です。
本番環境を非公開にする方法について、詳しくは以下の記事で解説しています。
まとめ
今回は、LocalでWordPressのローカル環境を構築する方法や、Localのデータをサーバーに移行する方法などをご紹介しました。
Localは初心者でも簡単にWordPressのローカル環境を構築できるうえ、機能も充実しています。まだローカル環境を構築していない方は、ぜひLocalをお試しください。